2007年03月07日

【通信】PON・ONU・OSU・OLT


【PON】(Passive Optical Network)
1本の光ファイバを複数のユーザーで共有するネットワーク構成を指します。FTTHを導入する際に、1ユーザーに対し光ファイバを1本割り当てると、導入コストがかかりすぎてしまいます。そこで、光ファイバの途中に光カプラを設けて伝送路を2~23本に分岐されるPON方式が編み出されました。

光カプラは光信号を分岐したり結合したりできる装置です。電源が不要のためメンテナンスコストを削減することができます。光カプラは、光スプリッタ、局外スプリッタという言い方をする場合もあります。

もともと、スプリッタ(SP: Splitter)とは公衆電話回線網を使ってADSLによるデータ通信を行う際に、音声信号とデータ信号とを分離する装置を指します。そこから光装置を分離する装置を光スプリッタといったりしているのです。

PONシステムは光カプラの他、加入者宅に設置するONUと電話局に設置するOSUから構成されています。

【ONU】(Optical Network Unit) 光回線終端装置
電気信号⇔光信号の変換と、光信号の多重化を行う装置です。パソコン等の端末機器を光ファイバに接続するために必要とされる装置で加入者宅に設置されます。ISDNにおけるDSUのようなイメージです。

【OSU】(Optical Subscriber Unit) 光加入者終端盤
加入者宅に設置されるONUに対し、電話局側に設置される光回線の終端装置です。複数のOSUをまとめた装置をOLT(Optical Line Terminal) 光加入者終端装置といいます。

【参考資料】
IT用語辞典 e-Words
キーマンズネット GE-PON
Wikipedia

【通信】FTTHとFTTR


【FTTH】(Fiber To The Home)
光ファイバを一般個人宅まで引き込む方式です。長所としては、ADSLに比べて高速で外部からのノイズも受けにくいことが挙げられます。短所としては、新規に光通信網を構築するのでコストがかかること、開通工事に時間がかかること等が挙げられます。

----- FTTHの接続経路 -----

家 == 電柱 == GC局 ==

※ "="は光ファイバでの接続
----------------------------

【FTTR】(Fiber To The Remote terminal)
FTTRでは各家庭から最寄の電柱までは既存の電話回線、電柱からGC局以降を光ファイバで構築する方式です。

----- FTTHの接続経路 -----

家 -- 電柱 == GC局 ==

※ "="は光ファイバでの接続
※ "-"は既存の電話回線
----------------------------

ADSLでは各家庭からNTT GC局までの距離が遠いと速度が落ちてしまうことが問題でした。NTT GC局から遠いユーザーはADSLを解約してしまう傾向にありました。ADSL業者はこの問題を解決する技術としてFTTRを推し進めようとしています。

FTTRはFTTHより導入が簡単です。宅内まで光ファイバを引かないのでユーザーが工事に立ち会う必要はありません。ユーザーから見れば、今までと同じネットワーク構成のままで高速化されたように感じることでしょう。FTTRはxDSL(ADSL, VDSL)とFTTHのいいとこ取りの技術なのです。ただ、商用化するには解決しなければならない課題も多く、現在はまだトライアル段階のようです。

【GC局】(Group unit Center)
そういえば、GC局の説明をしていませんでした。GC局とは加入者交換機が設置されている電話局で全国に1600ヶ所程度あり、NTTが管理しています。加入者交換機とは加入電話からの電話線が接続されている交換機で、電話を掛けたい相手までの回線を確保し音声を届ける役割を果たしています。加入電話は必ずどれか1つの加入者交換機と繋がっています。

昔は場所を取っていた加入者交換機ですが大幅に小型化された結果、GC局のスペースが空くようになりました。そこで、空きスペースをコロケーション(co-location: 共同の設置場所)として、NTT以外の業者に貸し出したりもしています。

【参考資料】
日経コミュニケーション 2006.2.1『光とDSLのハイブリッド「FTTR」が夏にも開始』P.44~49 by Cassi
FTTRとは?
BizTech Special -- FTTHの衝撃
Wikipedia

【通信】既存の電話回線を利用したデータ通信

【ISDN】(Integrated services Digital Network)
総合サービスデジタル通信。既存の電話回線を利用してデジタル信号で通信する通信方式です。電話、パソコン、FAXなどから同時に利用できます。

ISDNを導入するには、「ターミナルアダプタ(TA)」と「DSU (Digital Service Unit)」が必要です。TAはアナログ信号をデジタル信号に変換する装置です。パソコン、電話、FAXなど、そのままではISDNに接続できない通信機器をISDNに接続するときに使用されます。一方、DSUはISDN回線とデジタル機器を接続するための装置です。以下のように、TAとDSUを連結して端末をISDNに接続します。

端末(パソコン、電話、FAX) -- TA -- DSU -- モジュラージャック

ただし、現在はほとんどのTAにDSUが内蔵されており、別途DSUを用意する必要がなくなっています。

【ADSL】(Asymmetric Digital Subscriber Line)
既存の電話回線を利用して高速なデータ通信を行う通信方式です。ISDNが64kbps~128kbpsに対し、ADSLでは上り512kbps~1Mbps、下り1.5Mbps~8Mbpsと非常に高速です。Asymmetric(非対称)は、上りと下りの通信速度が異なることがことを意味しています。

ADSLでは、従来利用していなかった帯域を利用してアナログでデータを送信しています。
加入電話と帯域が異なるため、ADSLでインターネットに接続したまま電話・FAXを利用することもできます。パソコンから既存の電話回線を利用するためには「ADSLモデム」が必要です。

【VDSL】(Very high-bit-rate Digital Subscriber Line)
ADSLと同様、既存の電話回線を利用して高速なデータ通信を行う通信方式です。VSDLは上り40Mbps、下り100MbpsとADSLよりも高速ですが、非常に高い周波数を利用しているため数百メートル程度の距離しか利用できません。

数百メートル程度しか利用できないため、主に集合住宅の棟内配線に利用されています。
VDSLの高速性を生かすため、集合住宅の共用部で光ファイバに変換されているケースが多いです。

【参考資料】
おしえてブロードバンド
IT用語辞典 e-Words
ADSL & ISDN REPORT
インターネット用語辞典

2007年03月02日

【通信】電話の種類

技術の進歩により、様々な形態の「電話」が登場することとなりました。昔ながらの家の電話に加え、携帯電話、IP電話なども普及しています。

ユーザーの利便性を向上させるために、各社競い合って様々な種類の電話を世に送り出しているわけですが、一方で「○○電話」といった用語が増えてきています。

以下の図は、「○○電話」を整理したものです。正確な定義から書かれた図ではありませんが、理解の助けにはなるかと思います。


画像はクリックすると拡大します。

【固定電話】
発信場所が固定された電話のことで、携帯電話と区別するために編み出された概念です。

・加入電話
NTT電話、一般加入電話とも呼ばれます。NTTに加入することにより利用できる電話です。昔から家にある電話はこれにあたります。

・直収電話
NTT以外の他者が提供する電話サービス。主にドライカッパ(敷設済だが使われていない電話用の銅線)をNTTから借りて電話サービスを提供します。

【IP電話】
・広義のIP電話 インターネットを利用した電話を指します。

・インターネット電話 主にパソコンとインターネットを利用して音声を相手に届ける電話です。パソコンにヘッドセットをつけて会話します。Skypeはこれにあたります。

・狭義のIP電話 IP電話とは、インターネットで利用されているIPという通信ルールをもとにした技術を使って音声を相手に届ける電話です。一般のインターネットではなくIP電話専用のネットワークを利用するのが一般的です。一般のインターネットを利用した場合、インターネットの回線が込み合うと、音声が届くのが遅れてしまいます。また、インターネットから電話の音声を盗聴・改竄される危険性もあります。そこで、各電話会社は独自のIP電話網を構築しています。(ただし、物理的に回線が分かれている訳ではありません。下記のIP網とインターネットを参照してください。)
利用者は加入電話と同様の電話を利用することができます。IP電話には一般的に050から始まる電話番号が割り当てられますが、一定の水準を満たせば0AB-Jの番号を割り当てることもできます。

携帯電話・PHSの説明は必要ないでしょう。上記の電話のうち、加入電話、IP電話、インターネットが利用しているネットワークについて、以下の図に示します。


画像はクリックすると拡大します。


・公衆交換電話網
加入電話が利用するNTTの電話網です。NTT網、または単に電話網という場合もあります。英語の省略形でPSTN(Public Switched Telephone Networks)という場合もあります。

・IP電話網とインターネット
IP電話とインターネットでは利用するネットワークが異なることは既に説明した通りです。
IP電話網とインターネットは物理的には同じケーブルですが、VLAN(Virtual LAN)という技術を使って仮想的にネットワークを分けているのです。詳細はまたいずれ。


【参考資料】

[1] @IP電話 - しくみから料金比較まで

[2] 第16回 直収電話の競争の話

【通信】LAN・光ファイバ・Ethernet

LAN、光ファイバ、Ethernetが同列で語られていることがあるので整理しました。

LAN(Local Area Network)とは「より対線や同軸ケーブル、光ファイバーなどを使って、同じ建物の中にあるコンピュータやプリンタなどを接続し、データをやり取りするネットワーク」[*1]です。

・より対線
ツイストペア・ケーブルとも呼ばれます。銅線を2本ずつより合わせたケーブルです。2本の銅線の周りに雑音を遮断するシールド加工を施したものをSTP, シールドしていないものをUTPといいます。

・同軸ケーブル
銅線などの電気を通す線を絶縁体で包み、さらにそれを細い銅線を編んだ網状のシールド層で包み、最後に外側を保護皮膜で覆った構造になっています。ケーブルの断面が軸を同じした円筒を入れ子にしたような形状に見えることから「同軸ケーブル」と呼ばれています。

・光ファイバー
ガラスやプラスチックの細い繊維でできている光を通す通信ケーブルです。従来の銅線に比べて非常に高速な上に長距離であっても信号の減衰が少ないのが特徴です。

ところで、LANを利用してデータをやり取りするには通信ルールをあらかじめ決めておく必要があります。LANの通信制御方式には、Ethernet(イーサネット)、FDDI、Token Ring(トークンリング)などが存在します。

・Ethernet(イーサネット)
一般的に普及しているLAN規格。Ethernetの接続形態には、1本の回線を複数の機器で共有するバス型と、集線装置(ハブ)を介して各機器を接続するスター型の2種類があります。[*4]

・FDDI
Fiber-Distributed Data Interfaceの略。光ファイバーを利用したLAN規格の1つです。

・Token Ring
IBMが開発したLAN規格です。リング型のLANでEthernetより転送効率が良いとされています。光ファイバを利用する場合もありますが、現状ではUTPを利用する場合が多いです。

以下の図はLANの様々な形態を整理したものです。一般的にLANというと、より対線(UTP)を利用したEthernet規格(10BASE-T)で構築されているものを指すことが多いようです。
スター型/リンク型/バス型については参考資料[5]を参照してください。


画像はクリックすると拡大します。

【参考資料】

[1] LANとは - 意味・解説:IT用語辞典 e-Words -

[2] Ethernet: RBB TODAY(プロードバンド辞典)

[3] 同軸ケーブル - Wikipedia -

[4] Ethernetとは【イーサネット】 - 意味・解説:IT用語辞典 e-Words -

[5] LANの基礎


2007年03月01日

【ビジネス】アップセリングとクロスセリング

アップセリング[up-selling](高値販売)とは、ある商品を購入した顧客に対して、より高価な商品やサービスを提案する販売戦略です。アップセルという言い方をする場合もあります。

一方、クロスセリング[cross-selling](抱き合わせ販売)とは、ある商品を購入した顧客に対して、その商品と関連する別の商品も合わせて購入するように提案する販売戦略です。クロスセルという言い方をする場合もあります。

フィリップ・コトラーは、製品主導主義ではアップセルやクロスセルはうまくいかないとしています。[*1]

「どちらも顧客1人ひとりについての取引情報等を集めるとともに彼らがほかに興味を持ちそうなものを推測する必要があるからだ。」

アップセリング・クロスセリングでは、より高い商品をよりたくさん買ってもらえるように既存顧客を誘導していくわけですが、もちろん何より顧客満足を忘れてはいけません。長期的な信頼関係を築くことを前提にした上でアップセリング・クロスセリングをしなければ、逆に既存顧客は逃げていってしまうでしょう。

【参考資料】

[1](書籍)コトラーのマーケティングコンセプト [フィリップ・コトラー]

[2] 広告業界就職ノススメ。:アップセルとクロスセル